
コロナ禍でのストレスと、夫との意見対立によって心身に重い不調を抱えるに至ったクライアント様の心理カウンセリング体験談を紹介します。
いわゆる「夫源病」と考えられました。
夫源病とは医学的な病名ではなく、石蔵文信・大阪樟蔭女子大学教授が、男性更年期外来で中高年の夫婦の患者を診察する中で気付き、命名したものです。夫の言動に対する不満、夫の存在そのものが強いストレスとなって、自律神経やホルモンのバランスを崩し、妻の心身にめまい、動悸、頭痛などの症状がひきおこされます。
掲載の許可をいただいています。
心身の不調で仕事ができなくなった

私は結婚して嫁いだ先の家業が商売をしており、結婚後すぐに夫の家族と共に働いてきました。
コロナ禍の中、スタッフを休ませて働いているうちに蓄積されたストレスと、夫と姑と意見の食い違いでぶつかったこともあって、吐き気、嘔吐、めまい、不安、嫌悪感などの心身の不調に苦しむようになりました。
心身の不調は重いもので、職場で働くことができなくなりました。
適応障害の症状のように思いました。
過去にうつ病で苦しかった時期がありましたが、それを寛解し何年も第一線で朝から晩まで働けていたので、非常にショックで情けなくもありました。
心理カウンセリングを受ける決心をした

過去の経験から、自分の症状がうつ病ではないことには確信がありました。
しかしこのままでは、またうつ病に戻るのではないか?もう二度とあんなに苦しい病には戻りたくない…という気持ちも強く、不安は増す一方でした。
どうにか治したい。
しかし、うつ病の時のように薬漬けは嫌だ、何か良い治療法はないものか、とネットで調べてみると「適応障害は投薬療法より、カウンセリングによる効果の方が高い」と書かれていました。
以前、精神科病院でうつ病治療の一環としてカウンセリングは受けたことがありましたが、残念ながらあまり効果を実感することはできませんでした。
しかし、カウンセリングによって内容が違うのかも知れない…と、まずカウンセリングそのものについて調べてみました。
なんとなく、カウンセリングの効果を知り、行ってみたいという気持ちも強まりました。
ただ気になったのは料金。
思ったよりもカウンセリング料金は高いのだな…と。
精神科に行けば保険で安く受診はできる。けれども、薬を出されるかも知れない。服薬せずとも治せるならばそれに越したことはない…。
金額よりもまずは自分が望むように治すことを重視しよう。
そんな思いで、カウンセリングに行こうと決心をし、熊本にあるカウンセリングを検索してみました。
どうせ通うならば、効果が期待できるところにしたい!
様々なカウンセリングのホームパージや口コミをしっかり読み比べました。
すると『熊本カウンセリング』の体験談は他とは違い、恐怖症を克服したりと明らかな効果を感じられた内容でした。
「カウンセラーの先生も優しい」と書かれてあり、プロフィールを見ると公認心理師の文字と共にたくさんの資格、NLPやヒプノセラピーといった初めて目にする単語も。
他のカウンセリングとは大きく違う印象を受けました。
私は阿蘇市から通わなければならず、『熊本カウンセリング』のある八代郡氷川町まで結構な距離があります。
それでも期待は膨らんでいたので『熊本カウンセリング』に決めました。
何が何でも症状を改善したかったのです。
熊本カウンセリングの心理カウンセラーの第一印象

事前に予約をし、当日ナビを頼りに向かいましたが、思ったよりも容易にたどり着きました。
玄関のチャイムを押すと「どうぞお入りください。」と優しい声。
はじめて会った田中先生は、素朴で実直な印象、大きな瞳が優しく、穏やかな笑みを浮かべ迎えてくださいました。
到着早々、お手洗いをお借りした記憶は、思い出すと笑ってしまいます。
時間までに到着するか不安で、寄り道せずに車を走らせていました。
分かりやすい道のりだったので、途中でコンビニにでも寄ればよかったです(笑)
室内は明るく綺麗で、椅子に座り改めて先生に向き合い、温かい雰囲気にホッと安堵したのを覚えています。
以前受けたカウンセリングでは話を聞いてもらいながらもカウンセラーとの心の距離を感じましたが、田中先生は自然体で穏やかにそこにおり、温かく真剣なまなざしで、すーっと私の話を受け止めてくださいました。話の内容に難色を示すでもなく、安心して話せました。嬉しかったです。
驚いたのは心理セラピーの効果

やはり驚いたのはセラピーの効果です。
実は半信半疑でもありました。本当かな?確かに良い先生だけど、私には効果がないかも知れない、と。
信じられないことにセラピーを実施した後、思い出したくないとてもとても嫌な記憶が、うっすらと薄くなり、その時のネガティブな感情も和らいだのです。
そして強烈で鮮明な記憶だったにも関わらず、時が経っても蘇ることがありません。むしろ、思い出す機会が少なくなったことで、消滅していきます。
田中先生に、幾度かのカウンセリングの中でいくつものネガティブな記憶を和らげてもらいましたが、その中には何を消してもらったか思い出せないものもあるほどです。
最初のセラピーの帰り道、私は自分に起きた体験に運転しながら高揚していました。
しかも、症状の原因である夫にまでその経緯と結果を伝えたくて話しかけてしまったのです。
共に暮らすのは無理だ、と心が閉じてしまっていたにもかかわらず。
それほどに、衝撃的でした。
カウンセリングの中で、田中先生はこちらの話をしっかりと聞き、様々な手法のセラピーを行ってくださいました。
私は行きの車の中で先生に話したいことを考え、帰りの車の中でその日のカウンセリングを振り返り、自分の感情の変化や揺るがない信念などを見つめ返しました。
そのために、阿蘇市から氷川町までの距離はとても大切な時間でもありました。
自分がやりたいことに進み始めた

そうしているうちに、私の人生で大きな転機となることが起きました。
辞めることは不可能だと思っていた家業を退職することが出来たのです。
その時の解放感、自分の周りの空気が明るくなる感覚はどう表したら良いものか。
とにかく大きな感動でした。ふっ、と体も心も軽くなりました。
友人や以前共に働いていたスタッフに退職した旨伝えると「辞めることが出来たんだね!」と驚き、「それがいい、良かったよ。」と言葉をかけてくれました。
今私は、自分がやりたいと思っていたことに向かって進み始めました。
この歳になって学び始めるとは!と驚きながらも、実にそれは楽しく、新たな場所での出会いやチャレンジに心を弾ませ過ごしています。
心が軽くなると新しい道への行動力も湧いてきます。
自分で制限をかけ、息苦しくなっていた日々。
我慢すること耐えることが美徳だと、必死に自分に言い聞かせこっそり泣いた夜。
忘れるべきだと思いながらも、手放すことが困難だった辛い記憶。
解放してくださった田中先生に深く感謝しています。
はじめに感じたカウンセリングの料金に関しても、自分の人生を楽しく生きやすく明るくする為に投資するものとして全く高いものではなかったと認識が変わりました。(しかも熊本カウンセリングは良心的な価格です)
カウンセリングをどこにしようかと悩まれているならば、自信をもって『熊本カウンセリング』をお勧めいたします。
(40代女性 N.Oさん)
心理カウンセラーからコメント

この体験談で印象的だったのは、カウンセリングを受ける決心に至るまでの葛藤と勇気です。過去のうつ病体験から「二度とあの苦しさに戻りたくない」という強い不安を抱きながらも、「薬ではなく自分らしく改善したい」と思い直し、行動に移されたことは大変大きな一歩でした。
金銭的な不安を抱えつつも「自分の人生をより良くするための投資」と考えを転換された点にも、自己回復力と人生に向き合う真摯さが表れています。
心理カウンセリングにおいては、「ただ話を聞いてもらうだけではなく、心理セラピーによって実際に変化が感じられる」という体験が大きな安心感と希望につながったことと思います。
嫌な記憶やネガティブな感情が和らぎ、時間が経ってもその苦痛が再燃しないという体験は、ご自身の心に「回復できる」という確信をもたらし、夫との会話にまで自然に意欲が湧いたという点が非常に重要です。これは、カウンセリングが単なる「慰め」ではなく、脳や心の仕組みに働きかけ、現実の夫婦関係に具体的な変化をもたらした証拠といえます。
また、家業を退職し「自分がやりたいこと」に進み始めたことは、夫婦関係改善の大切なきっかけにもなっているでしょう。夫源病の背景には、夫婦の距離感の歪みや、妻が「我慢するしかない」と思い込んでしまう環境があります。今回、カウンセリングを通して「自分の人生を自分で選べる」という感覚を取り戻したことで、夫との関わり方も「我慢」ではなく「選択」に変わっていったのではないかと思います。そうした主体性の回復こそ、夫婦関係改善の基盤となります。
N.Oさんが体験されたように、カウンセリングを通して心の重荷を下ろし、嫌な記憶を和らげることで、夫婦の関係性も自然と改善していきます。夫への不満を直接ぶつけるのではなく、まず自分の心の余裕を取り戻す。その結果、夫に対しても「こうして欲しい」と冷静に伝えられるようになり、相手も耳を傾けやすくなります。このプロセスこそが、夫婦関係修復の王道といえるでしょう。
最後に、N.Oさんがこの体験を通して学ばれた「我慢や忍耐ではなく、自分の人生を明るく軽やかに生きる選択をすること」の大切さは、多くの方に勇気を与えるものです。夫婦関係で苦しんでいる方にとって、「自分を整えることが相手との関係にも良い影響を与える」という事実は希望の光となるでしょう。
今回の大きな転機と変化を心から称賛し、今後も新しい人生を楽しみながら、夫婦関係も少しずつより良い方向に歩んでいかれることを願っています。
この記事を書いた人
- 公認心理師。2007年に心理カウンセラー・心理セラピストとして独立し、熊本市に「熊本カウンセリング」を開設しました。以来17年以上にわたり、心理カウンセリングの実践に携わり、これまでに7,000件を超える相談実績を積み重ねてきました。2019年には拠点を熊本県八代郡氷川町に移し、地域に根ざした活動を展開しています。
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