暑くなるとパニック発作がでていたけれど解消できた!

暑くて飲み物がないという状況がパニック発作のトリガーだった

パニック発作に苦しむ女性

私は車の中にいるときに、暑くて飲み物がないという状況になると、動悸がしてきてパニックになっていました。
「暑さ」と「飲み物がない」という2つがパニックになる条件だったと思います。

車の運転以外でも、「閉じ込められている」や「逃げられない」と感じる状況で「暑さ」も加わるとパニックになりやすかったですね。
例えば、洗車機で洗車しているときやまつ毛パーマの施術を受けているとき等です。

パニック症状が起き始めたのは3年前からです。
パニック症状が出ると息が吸えなくなって、「どうしよう、どうしよう」と不安が高まっていました。

パニック発作も不安も完全に消えた

パニック発作が解消して笑顔の女性

熊本カウンセリングには夫が以前にお世話になっていて、夫から勧められて来ました。

夫から「心理療法を受けると記憶が真白になって思い出さなくなる」と聞いていました。
実際に心理療法を受けたらその通りになったので、「ああ、これか」と思いましたね。

1回目のセッションから不安は残っているけど、パニックにはならなくなりました。
それがびっくりしましたね。

6回のセッションが終わって、気持ちが前向きになった感じがします。不安にならなくなりました。以前はパニックに「なる、なる、なる」と思っていたのですが、今は「大丈夫、大丈夫、大丈夫」と思っています。

以前は動悸がしていましたが、全くなくなりました。

また以前は不安が10点満点で10点ぐらいありました。5回目のセッションまではそれが2点ぐらいに残っていました。「パニックになったらどうしよう」という不安が残っていたのです。
それも6回目のセッションで0点まで下がりました。完全に消えました。

パニック発作が解消できて行動範囲が広がった

公園の木陰にいる女性と娘

夏に暑くても車でちょっと出かけようという気持ちになれて、行動範囲が広がりましたね。
娘をつれて公園に行けました。今までだったら暑いしパニックになるのが不安でそんな気持ちにはならなかったのですが…。気温は33度ありましたが、公園の木陰は涼しかったです。できることが増えた気がします。

また浴室のドアを閉めてシャワーをするのもできるようになりました。
以前は「閉じ込められている」感じがしてできなかったのですが…。

パニックをそのままにしていたら、精神の病気になっていたと思うので、早めに熊本カウンセリングに来て良かったと思います。

パニック発作に悩む人にアドバイス

私と同じようにパニックで悩んでい人には、その悩みを話せる人をみつけて話すとよいと思います。それで私は助けられたことがあります。
またいいなと思えるところには頼って行ったほうがいいと思いますね。

(30代女性 K.Mさん)

心理カウンセラーからコメント

心理カウンセラー

この体験談には、パニック障害の本質と、その回復プロセスにおける大切なポイントが非常に具体的に表れています。

パニック障害の方の多くに共通するのが、「身体感覚」と「心理的な意味づけ」が結びついている点です。
今回のケースでは、「暑さ」や「飲み物がない」「閉じ込められている」という身体的・環境的な要因が、無意識のうちに「危険」「逃げられない」といった連想を引き起こしていたと考えられます。

実際、パニック発作は「命の危険を感じたときに起こる身体反応」が誤作動した状態とも言えます。
汗や動悸、息苦しさといった生理的変化が起きると、脳がそれを「危険信号」と誤認し、さらに交感神経が活発になって発作が強まる――この「恐怖の悪循環」が、パニック障害の特徴です。

「洗車機の中」や「まつ毛パーマ中」といった“閉じ込められ感”のある状況も、同様のメカニズムで不安を増幅させます。逃げられない・動けないという感覚は、脳の防衛本能を刺激しやすいからです。

不安が10点満点中10点から、6回目のセッションで0点まで下がったという変化は非常に大きな成果です。
心理療法を継続する中で、身体感覚に対する「過剰な意味づけ」が徐々に弱まり、「今の自分は安全だ」という感覚が定着していった証拠です。

特に印象的なのは、「なる、なる、なる」から「大丈夫、大丈夫、大丈夫」に変化したという言葉です。
これは、恐怖条件反射の再学習(再条件づけ)が成功したことを示しています。
人は無意識のうちに「危険を予期する思考パターン」を繰り返しますが、その思考が安全な方向に書き換わると、身体反応も自然と落ち着きます。

回復の実感は、症状の消失だけではなく「行動の広がり」にも現れます。
夏の暑い日に車で出かけたり、公園に行ったり、浴室のドアを閉めてシャワーを浴びられるようになったという点は、まさに“生活の自由を取り戻した”という象徴的な変化です。

これからも、暑さや閉じ込められる状況に対して少しずつ成功体験を重ねながら、「もう恐れなくていい」という安心感を広げていかれることを、心から応援しています。

この記事を書いた人

心理カウンセラー 田中耕一郎
公認心理師。2007年に心理カウンセラー・心理セラピストとして独立し、熊本市に「熊本カウンセリング」を開設しました。以来17年以上にわたり、心理カウンセリングの実践に携わり、これまでに7,000件を超える相談実績を積み重ねてきました。2019年には拠点を熊本県八代郡氷川町に移し、地域に根ざした活動を展開しています。

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