浮気と不倫されたトラウマが消えなかったけれど…!

妻に結婚前に浮気され、結婚後も不倫をされて、そのトラウマが消えずに苦しんでいたN.Sさんの心理カウンセリング体験談を紹介します。N.Sさんは夜になるとトラウマを思い出し、夜眠れなくなって睡眠時間は2時間あるかないかになりました。そんな状態が約8カ月間続きました。3回の心理療法をうけることで、トラウマは解消され、睡眠時間は約7時間に回復されました。さらに人間関係に関する考え方にも良い変化が起きました。

妻から3回の浮気と不倫をされた

妻の不倫現場を見て、驚く夫

私は結婚する前に、結婚相手から浮気されました。
それを全部許して結婚しました。

すると結婚5カ月の頃に、妻から不倫されました。相手は結婚前の浮気相手とは別の人でした。
私はそれも許しました。

その後、また妻から不倫されました。相手は結婚前に浮気した相手でした。
私はそれも許しました。

不倫が分かったときは、不倫の相手に対してはイラっとしましたが、憎いという気持ちはありませんでした。それよりも「自分の何がいけなかったのだろう?」「自分のどこが魅力的ではなかったのだろう?」と思いました。

私は妻の浮気や不倫を3回許してきました。
「こういう人を好きになったから仕方がない」と思ってきました。

妻は価値観を変えてくれなかった

妻の不倫を知って悩む男性

妻の3回の浮気・不倫の後は普通に生活をしていたのですが、あるときから妻の仕事の帰りが遅くなるようになりました。仕事は21時に終わるのですが、帰ってくるのは23時半頃でした。

帰りが遅くなる理由を尋ねると、妻は「仕事関係の人としゃべっていた」と言います。

私が「待っている人がいるのだから、早く帰ってきて」と言うと、、
妻から「あなたの価値観を押し付けないで。勝手にあなたが待っているだけでしょ。私は待っていてなんて一言も言ってないから」と返されました。

その返事を聞いて私の中で何かがブチっとキレたのを覚えています。
私はそれまで妻のことを本当に愛していましたが、それが糸が切れたような感じがしました。

私は妻の価値観は分かっていました。
妻は自分自身が仕事で評価されるのが1番大事、両親や友達が2番、そして夫である私は3番か4番なのです。

これまでいろいろあったけれど、妻は価値観を変えてくれませんでした。私は妻が1番大事でいたのですが…。せめて私を2番にはしてほしかったです。

それから私は自分の両親と妻の両親に、「こんなだから離婚させてください。私がいたらなくてすいませんでした」と伝えました。
妻も離婚を認めて、離婚は成立しました。

離婚のトラウマが消えない

トラウマを思い出して夜に眠れない

離婚を決めたのは私自身でしたが、離婚後に「離婚したのは間違いだったのではないか?」と思うようなりました。

夜になると、「あのとき離婚しなかったならどうなっていたんだろう?」と思ったり、「結婚生活での楽しかったこと」を思い出したりするのです。

そして、寝ようとしても寝れないのです。
当時は睡眠時間は2時間あるかないかぐらいでしたね。
睡眠不足でしたが、昼間に仕事をしていると離婚を忘れていられて楽でした。

こんな状態が8カ月ぐらい続きました。

カウンセリングに行ってみた

トラウマが解消できて、熟睡できるようになった

そんなある日、東京在住で公認心理士と臨床心理士の資格を持っている友人に相談していたら、「カウンセリングに行ったがいいよ。今危ない状態だから」とアドバイスされたのです。

それで熊本でカウンセリングを受けられるところを探して、熊本カウンセリングを見つけて申込したのです。

1回目の心理療法のセッションが終わったときには、頭がスッキリしたのをよく覚えています。

その後すぐに夜に寝れるようになりました。
睡眠時間も7時間ぐらいまで回復しました。

過去の離婚に関するトラウマを思い出しても、「ああ、そんなこともあったな」と思えるようになりました。

人間関係についての考え方も変化してきました。
よく「ギブ&テイク」と言いますが、私の場合はこれまで「ギブ&ギブ、ギブ、ギブ」ぐらいでした。しかしこれでは自分が幸せにならないことが分かりました。
これからは「ギブ、ギブ、ギブ&テイク、テイク、テイク」ぐらいでいこうと思います。

またときには人間関係を「切る」ことも必要とも思うようになりました。

浮気や不倫に悩んでいる人にアドバイス

私のように自分の妻や夫の浮気や不倫で悩んでいる人には、何でも言える友達に腹を割って話したり、カウンセリングに行って話したりすることを勧めたいですね。

自分一人で悩んでいても結局何も変わらないです。
考えは悪い方にしか行かないと思いますから。

(30代男性 N.Sさん)

心理カウンセラーからコメント

心理カウンセラー

N.Sさんの体験談は、深い心の傷とその癒しの過程をとても正直に語っておられ、読む側の心にも強く響きます。結婚相手に対する誠実な愛情と、それに繰り返し背くような行動に対してもなお許し続けたN.Sさんの姿は、他者に対する深い思いやりと強い責任感、そして自己犠牲の精神がうかがえます。

しかし、そのような献身が結果的にご自身を傷つけ、心身のバランスを崩してしまうまでになったということは、非常に重要なポイントです。心理学的には、相手の不誠実な行動を繰り返し受け入れることで、自尊心が損なわれ、自己評価が下がっていくことがよくあります。そして、「自分の何がいけなかったのだろう」「なぜ自分は選ばれないのか」と自分を責めてしまうのも、そうした心の傷が原因です。

本来、パートナーシップは「相互の尊重と信頼」によって成り立つものです。N.Sさんは、何度も裏切られながらも相手に寄り添い、受け止め、修復を試みられました。これは容易にできることではなく、人として大きな優しさと器の深さがあったからこそ可能だったと感じます。

一方で、相手がその誠実さに応えようとせず、自分の価値観だけを押し通す場面が続くと、関係は次第にアンバランスになっていきます。N.Sさんが「私をせめて2番にはしてほしかった」と感じた部分には、切なる願いと深い孤独が表れているように思います。

そして、「あなたの価値観を押し付けないで」という言葉に対して心が「ブチっとキレた」と表現された瞬間は、いわゆる「情の糸が切れた」決定的なポイントだったのでしょう。このような感情の転換は、愛の終わりではなく、「自分を守る」ために必要な防衛本能としても解釈できます。心が限界を迎えた証でもあります。

離婚後の深い喪失感と不眠、そして後悔や自責の念は、離婚という出来事が「人生の選択」のなかでも極めて大きな決断だったことを物語っています。とくにN.Sさんのように、全力で結婚生活を守ろうと努力されてきた方ほど、「本当にこれでよかったのだろうか」との思いが夜ごとに襲ってくるのは自然な反応です。

そんな中で、心理士の友人の助言によりカウンセリングに足を運ばれたのは、本当に素晴らしい選択だったと思います。専門的な支援のもとで、ご自身の心の声に耳を傾け、これまでの経験を整理して受け入れ直していく作業をされたことで、睡眠障害も改善し、人間関係に対する価値観にも前向きな変化が起きたとのこと。これは「自己回復力」が目覚めた証拠であり、カウンセリングの大きな効果を感じさせる場面です。

「ギブ&テイク」のバランスを見直し、「人間関係を切ることも必要」と気づかれたことは、対人関係における「自他の境界線」を確立するうえで極めて大切な学びです。心理療法ではこのような「境界(バウンダリー)」の認識が、心の健康を保つうえで重要なテーマとして扱われます。

最後に、「自分ひとりで悩んでいても何も変わらない」という言葉は、多くの人にとって大切なメッセージになるでしょう。人は苦しいときほど自分を責めてしまい、孤立しがちですが、そんなときこそ「誰かに話す」「専門家に頼る」ことが心を助ける第一歩になります。

N.Sさんの体験談は、傷つきながらも他者を信じ、深く愛した人間の尊厳と回復の物語です。同じように苦しんでいる方々にとって、勇気と希望を与えてくれる貴重な証言です。

どうか今後は、N.Sさんご自身の幸福を第一に考え、「与えること」と同じくらい「受け取ること」も大切にしながら、自分らしい人生を築いていかれることを心より願っております。

心理カウンセリングを受けたい人はいませんか?

あなたの悩みは心理カウンセリングで解消できます。

心理カウンセリングは、過去の否定的な感情を解放し、深い癒しと、良い気づきをもたらし、新しい行動を促してくれます。

悩みを解消して、あなたの心は成長することができます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です