職場で浮いている気がする…雑談の苦手感を手放した体験談

自分はこの職場にいていいのだろうか?

職場で聞き耳を立てる男性

私は職場で自分が浮いているような気がして、雑談がしにくい状況でした。
このままだと職場にいること、そして普段の生活も支障をきたすと思っていました。それで熊本カウンセリングでのカウンセリングを受け始めました。

私のいる職場は派閥ではないですが仲間内だけでは話をするけれど、それ以外の人たちとはあまり話をしないのです。職場の中で雑談はほぼされていないという状況です。

そんな中にいて、私は寂しい気持ちと「自分はここにいていいんだろうか」という戸惑いのような感情を感じていました。

ときどき仲間内で集まって雑談している人たちを見ると、その人たちと目線を合わせないようにしてだんまりしていましたが、聞き耳を立てていました。
心の中では「自分の悪口を言っているのかな」と思っていたし、雑談していない人たちも自分のことはあまりよくは思っていないだろうと考えていました。

朝起きると職場に行くのが億劫でしたね。聞き耳を立てている自分も嫌でしたし。

こんな状況は20年近く前から少しずつ始まっていて、極度に思い始めたのは2年位前からです。
それまでは上司がいてその人が「クッション」になってくれていたのかなと思います。
その上司が退職して、自分が昇格して、職場内で私がいろいろと表面に出てきたからです。

熊本カウンセリングを見つけたのはインターネットの検索です。
心理カウンセリング体験談が豊富にあったので、それを見ながら自分に合っているかどうか、自分の問題と似たような人はいないか等調べました。
こんなに多くの人が受けているなら自分も行けるかなと思いましたね。

雑談が苦手な原因はトラウマにあった

上司から叱責される男性

6回のカウンセリングを受けましたが、雑談が苦手になるようなトラウマが複数出てきました。
やっぱりなと思いました。

トラウマの共通点は、自分が予期しないときにいきなり怒鳴られて恐怖心を感じたということでした。

トラウマ解消の心理療法を受けていきましたが、だんだんと心が軽くなっていったという印象があります。

胸の「つかえ」がとれてきました、人の目を気にしなくなってきました。

雑談についても、「雑談をしなければならない」と思い込んでいましたが、「雑談は別にしなくてもいいよね、必要なときだけ会話できればそれでいいかな」と思うようになりました。

以前は「雑談しなきゃ」「職場の中で浮いているんじゃないか」という思いが10点満点で8点くらいありましたが、今では1点になりました。

さらに職場や地域の問題点まで考えるようになりました。
それは、過疎地域に住んでいるのですが、少子高齢化の中で産業を守っていくにはどうすればよいのか、そのための方法や仕組みは何だろうということです。

雑談が苦手な人にアドバイス

以前の私のように職場での雑談ができなくて悩んでいる人には、

「雑談することが目的になっていませんか?」
「 雑談は手段であって目的ではないですよね」
「雑談の、その先にあるものが何なのか一度考え直してみたらどうですか?」

とアドバイスしてあげたいですね。

(50代男性 I.Kさん)

心理カウンセラーからコメント

心理カウンセラー

私がまず強く感じたのは、I.Kさんが長い年月をかけて、誰にも見えないところで孤独と緊張を抱えながら職場に立ち続けてこられたということです。
「自分が浮いているような気がする」「ここにいていいのだろうか」という感覚は、職場の人間関係で悩む多くの方が口にされますが、それを20年近くも胸の奥に抱え続けてきたこと自体、どれほどのしんどさだったかと思います。

特に印象的だったのは、雑談が交わされない職場環境の中で、仲間内で話している人たちを見るたびに、目を合わせないようにしながらも聞き耳を立ててしまうご自身への嫌悪感です。
「悪口を言われているのではないか」「よく思われていないのではないか」という考えは、決して弱さではなく、過去の体験によって身についた“身を守るための反応”だったのだと感じます。

カウンセリングの中で明らかになった、「予期しないタイミングで怒鳴られ、恐怖を感じた体験」が複数あったという点は、とても重要です。
人は、突然の怒声や威圧的な態度を受けると、「次もまた起きるかもしれない」と無意識に身構えるようになります。その結果、人の表情や声色、場の空気に過剰に敏感になり、雑談のような曖昧で予測不能なやり取りが、強い緊張を伴うものになってしまうのです。

それでもI.Kさんは、「やっぱりな」とご自身の内面を否定するのではなく、原因に気づき、向き合う道を選ばれました。
心理療法を通して「胸のつかえが取れてきた」「人の目を気にしなくなった」と表現されている部分からは、心が安全を取り戻していく過程が丁寧に伝わってきます。

「雑談をしなければならない」という思い込みが緩み、「必要なときに会話できればそれでいい」と感じられるようになったことは、大きな変化です。
雑談が苦しい人ほど、「雑談=できて当たり前」「できない自分はおかしい」と自分を追い込みがちです。しかしI.Kさんは、雑談を“義務”から“選択肢のひとつ”へと位置づけ直されました。これは自己理解と自己尊重が深まった証だと思います。
また「問題(雑談できないこと)を解決した」というより、「問題ではなくなった」という形になりました。心理カウンセリングをしているとときどきこんな結末になることがあります。今回もそうでした。

不安が10点満点中8点から1点に下がったという具体的な表現からも、日常の生きやすさがどれほど変わったかがよく分かります。
さらに視野が自分自身だけでなく、職場や地域、過疎地域の未来へと広がっていったことは、心に余白が生まれた何よりの証拠でしょう。

最後に語られているアドバイスは、同じ悩みを抱える方の心に静かに届く言葉だと感じます。
「雑談は手段であって目的ではない」
この視点に気づけたこと自体が、I.Kさんの回復と成長の象徴です。

この体験談は、職場の人間関係に悩み、「自分が悪いのでは」と責め続けている多くの方にとって、大きな希望になるものだと思います。

この記事を書いた人

心理カウンセラー 田中耕一郎
公認心理師。2007年に心理カウンセラー・心理セラピストとして独立し、熊本市に「熊本カウンセリング」を開設しました。以来17年以上にわたり、心理カウンセリングの実践に携わり、これまでに7,000件を超える相談実績を積み重ねてきました。2019年には拠点を熊本県八代郡氷川町に移し、地域に根ざした活動を展開しています。

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