ずっと寂しかったインナーチャイルドが癒されたヒプノセラピー

「手のかからない子どもだったから子供らしくなかった」
「両親が駆け落ちしてできた子供なので、望まれて生まれてきたわけではなかったかも」

と話されるN.Sさん。 そこで今回のヒプノセラピー(年齢退行療法)のテーマを「両親から愛されていたのか?」と設定しました。

年齢退行療法によって幼少期の記憶が思い出されました。 5歳の時に家の中で独りぼっちだった場面、両親の夫婦喧嘩の場面、父が病室で亡くなった場面などが浮かんできました。

セッションの後にN.Sさんから下記のご感想をいただきました。

インナーチャイルドの強い感情が出てきた

誰もいない部屋の中で泣いている女の子

家の中に誰もいない場面が最初に出てきて、悲しい気持ちがワーッと出てきました。
それは強い感情で、これまでずっと忘れていたものでした。

なんでこんなに悲しいんだろう?
あの頃相当我慢していたのだなと思いました。

私は一人で寂しかったんだなと思いました。
その悲しさが分かって、出せたので、すっきりしました。

実は私は父のことは大嫌いでした。
そして、嫌いなまま父は亡くなりました。

ですが今は、父は気持ちの表現が下手で、それに加えて自分のことで精いっぱいだったのかなと思います。

これまでもそういうふうには思えるようになってきていたのですが、やっぱりそうだったなと思いました。

母とはお絵描きや砂遊びを一緒にやっていたという感覚が思い出されました。
スキンシップも思い出しました。

私は両親から愛されていた

両親、祖父母、叔父叔母から愛されている女の子

私は親から愛されていたと思います。
自宅近くの祖父母、叔父叔母からも愛されていました。

私と同じように「親から愛されて育ったのではないかも?」と疑問を持っている人には自分自身の考え方を変えて、自分で「自分は愛されていた」と思えればそれが一番いいのでしょうが、それができないならヒプノセラピーもいいのかなと思います。

本当はきっと、みんな愛されていたと思うのです。
ヒプノセラピーはそれが確認できます。

(40代女性 N.Sさん)

心理カウンセラーからコメント

心理カウンセラー

このN.Sさんの体験は、ヒプノセラピー、とりわけ年齢退行療法がどのように心の深層に触れ、癒しと再統合をもたらすのかを、非常に分かりやすく示しているものだと感じます。

N.Sさんが語られている
「手のかからない子どもだった」
「望まれて生まれてきたわけではなかったかもしれない」
という感覚は、臨床の現場でも非常によく耳にします。これは事実そのものというより、幼少期に十分に言葉にならなかった感情や、安心感の欠如が大人になっても心に残り続けている状態だと言えます。

今回のセッションで最初に浮かび上がった「家の中に誰もいない場面」は、とても象徴的です。
実際に“一人でいた時間”以上に、「気持ちを分かち合う大人がいなかった」「寂しさを表現できなかった」という情緒的な孤独が、N.Sさんの心に深く刻まれていたことがうかがえます。
ヒプノセラピーでは、こうした言葉以前の体験が、そのまま“感情”として立ち上がってきます。
「悲しい気持ちがワーッと出てきた」という表現は、まさに抑え込まれていた感情が、安全な場で解放された証です。

重要なのは、その悲しみを「思い出したこと」以上に、
「私は一人で寂しかったんだな」
と今の自分が、当時の自分の気持ちを理解し、受け止められたことです。
これは自己共感が起きた瞬間であり、心理療法的にはとても大きな治癒プロセスです。
長年抱えてきた生きづらさの根が、ここでようやく言葉と感情として結びついたとも言えるでしょう。

また、父親に対する「大嫌いだった」という正直な感情が出てきたことも、とても健全です。
ヒプノセラピーは“きれいな感情”だけを引き出すものではありません。
怒り、嫌悪、悲しみといった感情も含めて、その人の真実です。
そしてN.Sさんは、父を無理に許そうとしたのではなく、
「気持ちの表現が下手で、自分のことで精いっぱいだったのかもしれない」
と、感情と理解の両方を持てる地点に自然とたどり着いています。
これは感情処理が進んだからこそ可能になった視点であり、理屈だけでは決して得られない変化です。

母親との関係について、お絵描きや砂遊び、スキンシップの感覚がよみがえったことも、とても意味深い体験です。
愛情は「頭で覚えている記憶」よりも、「身体感覚」として残っていることが多くあります。
ヒプノセラピーでは、その身体レベルの記憶にアクセスできるため、
「私は愛されていた」という感覚が、納得や思い込みではなく、実感として腑に落ちるのです。

N.Sさんが最後に書かれている
「考え方を変えるだけでできるならそれが一番いい。でもそれができないならヒプノセラピーもいい」
という言葉は、まさに専門家の立場からも強く共感します。
認知的な理解(頭での納得)と、情緒的な理解(心での実感)は別物です。
ヒプノセラピーは、後者に直接働きかける療法であり、だからこそ深い癒しが起こります。

「本当はきっと、みんな愛されていた」
この言葉には、N.Sさん自身がご自分の体験を通して得た、静かで確かな真実が込められているように感じます。
そして同時に、「愛されていたことを思い出せないまま大人になった人」が、それを安全に確認し直す手段として、ヒプノセラピーがある――そのことを、この体験談はやさしく教えてくれています。

この体験は、N.Sさんご本人だけでなく、同じ問いを心のどこかに抱えて生きてきた多くの方にとって、大きな希望になるものだと思います。

この記事を書いた人

心理カウンセラー 田中耕一郎
公認心理師。2007年に心理カウンセラー・心理セラピストとして独立し、熊本市に「熊本カウンセリング」を開設しました。以来17年以上にわたり、心理カウンセリングの実践に携わり、これまでに7,000件を超える相談実績を積み重ねてきました。2019年には拠点を熊本県八代郡氷川町に移し、地域に根ざした活動を展開しています。

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